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会費に関する価格設定について

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はじめに

 塾や習い事、スポーツジムなど、会費収入で成り立っているビジネスは多いと思います。
 このときに、毎月支払ってもらうのか、年会費にするのかなど、迷うことがあります。

 毎月だとしっかりと払ってくれるのかなどの不安があったりもしますが、支払のタイミングと利用回数の関係について、分かっていることがあります。

 この支払のタイミングと利用回数について、1つの研究結果を紹介したいと思います。

研究結果

 経営学者のゴービルとソマンが、コロラド州の高級スポーツクラブの会員に対して調査したもので、支払のタイミングと利用回数については、次のような結果になっています。

利用回数が高い月 利用回数パターン
一括払い 支払い直後 会員期間が終了する間際には最初の2・3ヶ月の1/4程度しか利用しなくなっていた
半年ごと 会員となった最初の月7ヶ月目 会費支払い後、次の支払いまで徐々に利用回数が減っていく
四半期ごと 会員となった最初の月3ヶ月 会費支払い後、次の支払いまで徐々に利用回数が減っていく
月払い 月間利用回数は均等 均等

 企業・利用者にとっても、支払のタイミングが少ないほど便利といえますが、利用回数としては、どんどんと減っていくことが分かります。逆に、月払いだと、利用回数は均等になります。

 このことから、次の2つの仕組みが考えられます。

  ・利用者を均等にしたければ、月払いなど、支払のタイミングを多くする

  ・受入人数以上の会費が必要ならば、利用回数の減少を見込み、支払のタイミングを少なくする

 ただいずれにおいても、会員を更新する利用者がどれだけなのかを考える必要はあります。前者においては、毎月退会するリスクがあるといえますし、後者においては更新する利用者は少ないと思われるので新規顧客開拓を継続していく必要があります。

実際のビジネス

 ここからは私の私見ですが、上記の研究結果を踏まえ、実際のビジネスを考えると、意識的・無意識的なのかは分かりませんが、理にかなっている形で、会費を徴収しているようにも思えます。

 習い事や塾などは、しっかりと継続して利用してもらわないと、スキル・知識向上などにはつながらないと思いますので、月謝が多くなっているといえるでしょう。

 ネットのレンタルサーバー・ドメインなどは、利用回数などは気にしなくてもよく、更新しないリスクも少ないので、年会費が多いように思います。

 アマゾンプライムは月額と年額の2つのプランがありますが、Netflixは月額のみです。Netflixの場合には、オリジナルコンテンツをしっかりと見てもらい、話題を呼んで、利用者の増加を狙っているともいえるかもしれません。

最後に

 会費ビジネスをやられている方は、何となくの慣習的なやり方を踏襲する方法もありますが、上記のような研究結果を踏まえて、もう一度、支払のタイミングを考えてもいいかもしれません。

参考

 上田隆穂『利益を最大化する 価格決定戦略

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