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投資の評価方法

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概要

 企業を経営していると、将来的な収益を確保するには、投資を行うことは不可欠です。
 とはいえ、過剰投資という言葉があるように、どんどんと投資を行えばいいというものではありません。

 検討している投資が妥当であるのかの判断が必要になります。
 この判断にあたっての方法として、いくつかありますので、紹介したいと思います。
 (なお、入門者向けを想定しているので、概要を説明します)

評価方法

回収期間法

 投資を行うにあたって、どれだけの期間でその投資額が回収できるのかを見る方法です。
 投資額を将来得られるであろう収益額で割ることで得られます。

 回収期間としては短いほうがいいのですが、必ずしもそうはならないため、判断が必要です。
 一般的には、長くて10年以内程度がよいと考えられます。逆に、計算結果が15年や20年など長期となると、その投資は見直したほうがいいでしょう。

 特に近年、事業環境の変化が激しいため、できるだけ短期で回収できるような形で考えなければなりません。

 回収期間法において、将来の収益性が高いほうが回収期間は短くなるのですが、この方法はどちらかといえば、その投資が安全であるのかどうかを判断しています。
 (金融機関が融資を実行するにあたり、安全性が重要ですが、似たようなものとして債務償還年数というものが用いられたりします)

NPV法

 将来の収益額と投資額を比較して、利益が出るかどうか、その利益はどの程度かを計算し、投資を評価する方法です。
 当然ながら、赤字ではその投資案は不採択になるでしょうし、黒字でもその収益が小さければ、再検討の余地があります。

 収益額と投資額を比較し、利益を計算するということで、分かりやすい考えだと思います。
 ただ、現在割引価値というテクニカルな考えも使うのが、少しやっかいです(ややこしければ、使わないという考えもあります)。

 なお、若干数学的になりますが、「正味現在価値法(NPV法)」でその計算式などを解説しています。

IRR法

 NPV法と似たものですが、将来の収益額と投資額が等しくなるような収益率を計算するものです。
 (違う言い方をすれば、NPV法において、NPVが0になるような割引率を計算します)

 収益率が資本コストよりも大きければ、投資を実行、収益率よりも資本コストのほうが大きければ、投資は不採用となります。

 資本コストと比較できるという点でいいのですが、計算的に少し厄介であり、計算結果の答え(収益率)が1つにならない可能性があります。

PIC法

 投資の優先順位を決めるための方法です。
 NPVを投資額で割り、値が大きい投資を優先的に行うというものになります。
 
 NPV法と回収期間法の合わせ技のような方法ですが、投資案の比較を行うという点で、この方法の特徴があります。

まとめ

 以上、いくつかの方法があることを説明しました。

 なお、方法としてはいくつかあるのですが、一般的には回収期間法や(割引を行わない)NPV法で検討されることが多いように思います。

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