概要
ブランドロイヤリティとは、ブランドエクイティを構成するカテゴリーの1つであり、ブランドに対する顧客の忠誠心(ロイヤリティ)のことです。
(そもそもブランドエクイティとはという場合は、「ブランドエクイティ」を参考にしてください)
当然ながら、この忠誠心が高いほうがよいわけですが、顧客によって、5段階のレベルに分類することができます。
この段階のことを、「ブランドロイヤリティのピラミッド」と呼びます。
ブランドロイヤリティのピラミッド
ブランドへの忠誠心として、顧客は次の5つに分類することができます。
顧客 | 特徴 |
---|---|
絶対的支持層 |
この層は、あるブランドについて、強い思い入れがあります。 このため、そのブランドを使用することで自身のアイデンティティが高まったり、価格が多少高くても購入します。 数としては少ないでしょうが、この層が厚いほど、そのブランドは強いブランドと考えられます。 |
積極的支持層 |
いくつものブランドがある中で、絶対的支持層ほどではありませんが、あるブランドに好感度を抱いており、そのブランドを利用している顧客です。 ある程度、支持を受けているため、うまく友好的な関係を顧客と築いていけば、長期的な顧客となるため、マーケティング活動の中で、重要な顧客層です。 |
管理的支持層 |
あるブランドについて、不満は特に感じておらず、敢えて他のブランドにスイッチする必要性をもっていない顧客です。 言い換えれば、他のブランドに切り替えるスイッチングコストだけが、そのブランドを利用し続ける理由である顧客とも言えます。 そこで、スイッチングコストを上回るような誘因があれば、他のブランドに切り替える可能性があります。 |
消極的支持層 |
一定の価格の商品の中から、知名度があり、自分も理解しているブランドを選択するような顧客です。 とりあえず、そのブランドを使っているというような顧客であるので、そのブランドの価値はあまり気にせず、価格に敏感な顧客でもあります。 |
無関心層 |
ブランドに関しては、無関心な顧客です。 有名・無名関係なく、ノーブランドであっても、安価であればいいという形で商品・サービスを購入します。 |
この表においては、上の層ほど、価値志向的で収益性への貢献度も高くなり、逆に下の層ほど、価格志向的で収益性への貢献も低くなります。
ポイント
マーケティングにあたっては、顧客には上記のような5つのパターンがあり、現在の顧客のパターンはどうかをまずは認識する必要があります。
そして、それを踏まえて、どの層にアプローチ・販促・PRなどを仕掛けていくかが重要になります。
参考
榛沢明浩『図解 ブランドマネジメント』
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